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Trailer

iTunesにて本編をセル配信中!
https://itunes.apple.com/movie/365rinoshinpururaifu-zi-mu/id905395239?l=ja&ls=1

Introduction

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フィンランドからやってきた
「人生で大切なもの」を見つけ出す3 6 5 日のモノがたり

フィンランド人の若者が、失恋をきっかけに、自分の持ちモノすべてをリセットして行なった365日の“ 実験”生活。監督・脚本・主演を務めたペトリ・ルーッカイネンの実体験から生まれた「とにかくやってみよう!」のアイディアが、映画という形になった。登場する家族や友人は全てホンモノ、ペトリを中心とするリアルな人間関係と日常生活に起こるドラマが、北欧ジャズシーンをリードするティモ・ラッシーのサックスに乗って、軽快に綴られていく。2013年のフィンランド公開時には、多数の“実験”フォロワーが生まれ、若者の間で一大ムーブメントとなった。

観るだけでは終わらない“自分ごと”映画

ペトリは、毎日「自分にとって必要なモノ」を考えながら、倉庫から1つずつモノを選んでいく。自分のモノを一旦預けて、その中から選んでいくという行為は、過去の自分を否定せず、未来の自分につなげていくこと。その中で生まれてくる「幸せになるために、人生で大切なものは何か?」という問いが、自然と観る者に投げ掛けられ、ふとモノと自分の関係性を考えてみたくなる。この映画は、観るだけでは終わらず、“自分ごと”としていくことに醍醐味がある。

フィンランド式シンプルライフ

「ムーミン」やサンタクロースの国として知られているフィンランドは、常に幸福度ランキングの上位で、世界有数のシンプルライフの国。自分でモノを作るD I Yやリペア・リユース・リサイクルは当たり前だ。2年前に始まった人気イベント「クリーニングデイ」のような、モノ・ヒト・コトを効率的に楽しく循環させる場など、サステナブルなシステムをデザインするのが上手い。フィンランド人はよく森に出かけ、夏はモノがないサマーハウス(これも自分で作る)でゆったりと過ごし、自分自身を取り戻すことを大事にしている。本作から垣間みることができるフィンランドのシンプルなライフスタイルには、私たちの暮らしを豊かにするヒントがある。

Story

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ヘルシンキ在住・26歳のペトリは、彼女にフラれたことをきっかけに、モノで溢れ返った自分の部屋にウンザリする。
ここには自分の幸せがないと感じたペトリは、
自分の持ちモノ全てをリセットする”実験”を決意する。
ルールは4つ。
Rules

1日目は、空っぽの部屋から倉庫まで、全裸で雪のヘルシンキを駆け抜ける。こうして始まった365日の“実験”生活。毎日、倉庫からモノを1つ選ぶたびに、「自分にとって今、必要なモノは何か?」を考える。そんな中で、モノに反抗したくなったり、逆にモノが恋しくなったり、気持ちは日々変化していく。

「必要が満たされた時に、人はモノに何を求めるのか?」
「モノを買わないと決めたのに、直すより買った方が安い。どうしたらいい?」
「何のために、自分はたくさんのモノを持っていたのか?」

といった無数の問いと葛藤が、ペトリを襲う。
優しい相談相手であるおばあちゃん、兄を心配して食料を差し入れてくれる弟、文句を言いながらもモノの出し入れや修理を手伝ってくれる友人たち、新しく出会ったアウトドア好きなガールフレンドなど、様々な人々との関わりの中で、「自分を幸せにする、人生で大切なものは何か?」の答えを、ペトリは見出していく。

Staff / Cast

ペトリ・ルーッカイネン

監督・脚本・主演:ペトリ・ルーッカイネン

1984年生まれ。
17歳からTVCMやミュージック・ビデオを作り始める。
フィンランドの国営放送Yle放映の3本のドキュメンタリー・シリーズに、
ディレクター・撮影監督・編集として携わっている。本作で長編映画デビュー。

Q & A

Q.1 この映画のアイディアは どこから生まれたのですか?
自分のアパートで部屋を見渡してみると、幸せを感じませんでした。今まではそれを考える余裕さえなかったんです。しかし、多くのモノに溢れていることが、自分にとって問題で、モノが自分の幸せを作っていないと気づきました。もしどこか他の場所にモノを移すことが出来たら、本当に自分が必要なモノを知ることが出来るのではないか。そしたら、きっともっと幸せになると思いました。そして、荷造りを始めたんです。それから、これを撮影するべきだと思いつきました。荷造りをしながら、自分は何を残すのか考えました。自分が残すべきものは何なのか?そして、自分が何を持っておくのかを決めたリアルなプロセスにこそ、最も価値があって面白いと実感しました。そして、持ちモノ全てを預けること、1個ずつ持ってくるアイディアも、おそらくその時に思いついた気がします。
Q.2 “ 実験”を始める前、どのくらいのモノを持っていましたか?
はっきりは分かっていませんが、フォーク、靴下、ペン、レコード、DVDとかを全て数えると、5,000〜20,000点はあったと思います。40㎡の部屋はモノでいっぱいでした。
Q.3 “ 実験”をしている間、生活を劇的に変化させたものはなんですか?
自分の本当の“よりどころ”みたいなものを探していました。たぶん、それがモノから自分の幸せを探し始めた理由だと思います。何度か、この実験を、完全にバカバカしく思ったときがありました。そして、深いレベルで、モノが自分の幸せとは結びついてなかったと気づいたんです。それが最も劇的な変化だでした。でも正直、自分はまだ自分自身が分かるところまでたどり着いていません。それにはもっと深く掘り下げていく必要があります。その代わりに、恋は見つけましたけどね(笑)。
Q.4 フィンランドの若者に影響を与えましたか?
はい。みんな自分のモノについて考えるようになり、この映画のことを聞いた次の週は買い物に行かなかったという話を聞きました。フィンランドやオーストラリアで、全く同じ実験をした人がたくさんいたという話も聞きましたし、Facebookなどで、例えば1日に1個モノを選ぶといったより簡単な実験が広まっていたようです。
Q.5 フィンランド人はモノに対して独特な感覚があると思いますか?
多くの国で同じような話はあると思います。第二次世界大戦後、人々は何も持っていませんでしたし、貧しくて大変な時代でした。そして、人々がモノを持つようになると、何でも取って家に溜めて、捨てませんでした。例えば、うちの両親の世代がそうです。そして、自分の世代になると、この昔から続くモノへの渇望とステータス・シンボルとしてのモノの存在がミックスされて、何でも買うことができる現代の消費文化に結びついていきました。自分たちが、最も「モノを消費することによって自分を表現する」世代だと思います。また、フィンランドでは、自然との強い結びつきがあります。私たちフィンランド人は自然をリスペクトして、夏はモッキで過ごしたいと思っています。モッキは田舎にある夏小屋で、大体、湖の側にあります。そこには、普通、現代生活に欠かせないものはなく、人々はそこで極めてシンプルに暮らします。

音楽:ティモ・ラッシー

名門シベリウス・アカデミー出身、ソウルフルな新世代サックス・プレイヤーとして、北欧No.1 の人気と実力を誇るミュージシャン。20 06 年に初来日公演を行なったThe Five Corners Quintet のフロントを務め、バンドでもソロでも日本デビューを果たしている。その後もイタリアのレーベル・Schema から“ Live with Lassy”などを発表、Timo Lassy Band としても活動の幅を広げている。近年はアートの新しい形としてのジャズを知らしめるために、We Jazz を設立し、ヘルシンキで1週間にわたるジャズ・フェスティバルを主催。

★世界初!フィンランドでも発売していないサントラを、iTuneにて配信中!→ https://itun.es/jp/VMuY1

Making Scene

Review&Comment

これは一種の、“スーパーダウンサイズ・ミー”だ
The Guardian
消費文化に対して、興味深いよく考えられた一石を投じ、魅力的で面白い。オススメ!
View London
この物語のメッセージは重要で、時代を超えたもの。その上、心地よく、
実体験のように感じるスタイルで語られている
The Hollywood News

モノは、私の味方でもあり、私の敵でもあって。
モノは、私を応援してくれもするし、私を損ないもする。
モノは、私を演出して高めてもくれて、私を蔑みもする。
さあ、どんなモノたちと共に過ごそうか、その時々に。
やましたひでこさん(断捨離)
ペトリは、毎日モノを倉庫から1つずつ取り出しながら、多いに悩む。僕たちも悩む。
彼の、バカバカしくもマジメな1年間の実験を通して、笑い、泣き、喜び、大いに考えさせられました。
モノを減らす先にはじめて見えてくる、モノをめぐる美しい物語です。
鈴木菜央さん(ウェブマガジンgreenz.jp代表)
この映画の主人公は、まず自分の持ち物をゼロにし、
そこから『何が要るか』を考える『足し算方式』で
1年間の実験を続けたところがユニークです。
その結果の主人公の結論に、私もとても共感します。
枝廣淳子さん(幸せ経済社会研究所所長/環境ジャーナリスト)
なぜ僕らは今シンプルを求めるのだろうか。
しかも今シンプルに生きるということがいかに難しいのだろうか。
僕はこう思う。シンプルライフとはちからを抜くこと。
心と頭をやわらかくすることである。今日からできる。
松浦弥太郎さん(暮らしの手帖編集長)
人生は無駄にあふれている。
無駄な打ちあわせ、無駄な食べ物、いらないモノ、無為に過ごす時間。
これらはすべて再考して、整理して、一度掃除することが大切です。
365日、自分の周りの全てのモノ、コト、時間、
エネルギーやお金さえも大掃除して無くしてみることから始めましょう。
そのきっかけになる映画に出会うことから、本当の人生が始まるかもしれません。
黒﨑輝男さん(流石創造集団株式会社C.E.O)
自分にとって何が必要か、どんなモノが人生をときめかせてくれるのか。
ペトリさんの行った実験はまさに、ときめきを見つけるための”人生の片づけ祭り”。
「モノが捨てられない」「片づけが苦手」という方に是非オススメしたい映画です。
近藤麻理恵さん(片づけコンサルタント・『人生がときめく片づけの魔法』著者)